ことばの惑星通信 

人間ってなに?ことばってなに?生きるってなに?日々考えることを綴ります。

他者の靴を履く ミクロとマクロの視点

自分が経済に関心を持つとは思わなかった。 経済にというよりは経済学というか。 ただ、この経済学は机上のものだけでは決してない。 自分の生活全般にかかわって未来を憂うるからこそ学び始めたと言える。 情けないけれど。 でも人間はみんなそうだと思う。…

デジタルファシズム 行き過ぎたデジタル化の行きつく未来

社会のデジタル化はほんとうに私たちにとって幸せなことなのか。 すべてが管理された社会、映画か小説の話のように思うことが 世界でも日本でも着々と進められている。 特にコロナのパンデミックによってこの動きは加速化している。 知らなかったではとんで…

精神世界3.0 私たちは何を信じ、何を捨てるべきか

面白かった! 幅広く、そして深く、そしてとても専門的な内容だったのだけど、 作家の田口ランディさんの水先案内人の文章もすごくよくてますます 二人の能力者の話がよくわかる。 読み手の私たちに、同じ精神世界のことを知らない者、見えない者として 寄り…

ウィグルジェノサイド 東トルキスタンの真実

ずいぶん前に読んだのになかなか感想を書けなかった本。 ウィグル人への弾圧が行われていることを知ったのはまだ半年ほど前のこと。 新疆ウィグル自治区。 新疆とはなにか、自治区とはどういうことか。 ずいぶん前から不思議に思っていたけれど特に調べるこ…

PACHINCO 物語が与えてくれるもの

こどもながらにもことばの雰囲気は敏感に感じ取っていた。 朝鮮人ということば。 このことばを聞くたびになにかしら嫌なものを感じていた。 めったに口にしてはいけないようにも感じていた。 アメリカ人とか、フランス人とか中国人とかいうことばには感じな…

命がけの証言 ~見て見ぬふりをする人たちへ~

作者の清水ともみさんは、2007年にテレビで放映された旅番組「中国鉄道大紀行」を観た。 カシュガルの一面の綿畑で農家の人が、なぜか暗い表情で綿を摘んでいたのが印象に残り、それから10年たってウィグルの現状を知り、あの暗さの意味がわかったとい…

正しいことってなに?

ほんとになにが正しいことなのかわからなくなってきた。 というと、「正しいことなんてないのよ」っていう人がいるけれど それは物事や場合による。 今のこのコロナ禍の状況では正しいことは何かを考えなければいけない。 それは「だれの命も守られる」とい…

邪気は首から

ほんとに大変なことになってきた。 コロナウィルスの感染拡大のため、 医療を受けることが困難にどんどんなっていく。 風邪さえひけない。 自分の身体を自分で守らないことには、 医療従事者の人たちにこれ以上の負担はかけられない。 無駄に出歩いたりしな…

言葉を使う動物たち ことばは人間だけのもの?

動物と話せたら楽しいかな。 私はすごく話したいと思うのは、我が家のワンコ。 特に、ワンコが病気の時。 どこが痛いの?どんなふうにしんどいの?って言ってほしいと何度思ったか。 ことばの定義とはなに? 意志の伝達手段、コミュニケーションの手段。 実…

なぜだかセンチメンタル ~音が思い出させる~

ネットの音楽配信をたまに聴く。 80年代の洋楽が好きなのでそれを中心に。 若い時に聴いた、好きだった音楽は歳を重ねると一時的に飽きてたりするときも あるけれど、たまに聴いてみると思いがけない世界に運んでくれる。 思い出すのです。 あの頃の自分。…

温又柔さんは日本で育ち住んでいる台湾人の作家。 この方の著作を読むのは2冊目。 この著作はエッセイ。 自身の体験に基づいてそのとき思ったこと、今考えることがつづられている。 母語と母国語は違う。 温さんは日本に2歳から住んでいる、温さんの周りで…

イエスの生涯

作家のブレイディみかこ氏が、遠藤周作作品の中で最も美しいと言っていたイエスキリスト3部作の中の1冊。私は好きな人が好き!と言ってる作品に興味がある。 だいたい感性が合うし。 イエスの生涯 (新潮文庫) 作者:周作, 遠藤 発売日: 1982/05/27 メディア: …

ことばで世界が交わりあう 真ん中の子どもたちを読んで

作家には海外で暮らす経験を持つ人が多いとなにかの記事で読んだ。 たしかに私の好きな作家に限ってもそういう体験を持つ人は多い。 古くは夏目漱石や森鴎外。 漱石はロンドンに留学してる最中に鬱になったとか。 ことばの問題、文化の違い、さまざまな違い…

子どもたちの階級闘争 ブロークンブリテンの無料託児所から

子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から 作者:ブレイディ みかこ 発売日: 2017/04/19 メディア: 単行本 ブレイディみかこ氏の著作、ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルーを読んでこの作家を知った。 ぼくはイエローでホワイトで…

食べない生活 朝ごはん編

ここのところ朝ごはんを食べない。 正確には、まったくおなかに入れないのではなくて、私が朝取っているのは 豆乳と甘酒を混ぜて温めたもの一杯。 ときどき、豆乳ヨーグルトに麻の実ナッツと蜂蜜混ぜて食べたりそれだけ。 前の日の晩の食事によってはなにも…

人恋しさは

なにしろずっと引きこもり生活みたいなもので 出て歩くというのはスーパーに行くのと、犬の散歩だけ。 電車にも長らく乗ってなくて、かっこいい春のコートを新調したのに 結局この春は着なくて終わりそうだ。 人としゃべってるかっていうと、家族とはよく話…

Big issue と出会う

昔、自分もホームレスになるかもしれないと考えたことがあって それがとても恐ろしい想像で、なんだか急に悲しくなって でもなるかもしれないという不安に襲われていたことがあった。 今でもそれは時折頭を過る。 あの駅の隅で寝ているのがいつか自分かもし…

罪滅ぼし

新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、あらゆることが自粛で、 引きこもり生活を余儀なくされている、というより楽しんでる。 とにかく前代未聞の事態が世界を襲っているわけで、まして日々深刻になっていく 世界の現状を見ていると自分が住んでるこの国…

プルーフオブヘブン 彼方と此方、宇宙は今ここにあるということ

あなたは死後の世界を信じますか?というと、なんだか怪しいなにかのお誘いみたいに警戒してしまうけれど、でも考えたらこれほどわからないことはなく、またこれほど知りたいと欲することもなく、またこれほど科学が否定するものもない。 科学者という人ほど…

わたしは何者であるかというヴィジョン

森田真生さんのゼミに参加。 森田さんは独立研究者を名乗る数学者。 著作も何冊か出されてる。 大学などに所属せず、研究活動を行う傍ら、 全国各地で「数学の演奏会」や「大人のための数学講座」といったイベントを行っている。 著作を何冊か読んだり、ネッ…

それはただの人形だけど~メキシコの思い出~

6年前、メキシコでホームステイをした。 約2週間。 私を受け入れてくれた家族は私より1歳上のホストマザーとそのご主人、そして娘が3人に、孫が2人。 犬が4匹。 家族はみんなスペイン語だけを話す、だからコミュニケーションはスペイン語。 私自身はス…

私はなに?は、いろいろ変わる?

アイデンティティーってことばを自分事として考えたことがあまりなかった。 それは、たとえば海外で長く暮らす人であったり、親が国籍が違うとか、 または仕事に関係したことであったりとか。 どこか特別な状況の人たちが考えることであって、私のことととし…

書くという語りをする

記事が滞ってしまってもったいない。 書きたいことは出てくるのだけどどう書いたらいいのかなど悩んでしまうこともあるこのごろ。 書くって行為はなかなか大変。 よく思うのだけど、「話すことは人に向かうけれど、書く行為は自分自身に向かう」 極端ですが…

ことばの原風景を見る

Mulitilingualismとは多言語主義ということです。 多言語とは、「さまざまな国の言語」。 多言語主義というのは、自分の国の母国語だけでなく、 さまざまな国のことばに耳を傾け、可能であればそれを口にできること、 その国のことばで考え、その国のことば…

人はどうして語るのか 

先日、永野三智さんという方のお話を聞く機会があった。 永野さんは一般財団法人水俣病センター相思社常務理事で、 水俣病患者の相談窓口をされている。 そしてその体験から一冊の本を書かれた。 みな、やっとの思いで坂をのぼる?水俣病患者相談のいま 作者:…

猫のように

猫のイヌ化という記事を読んだ。犬は飼い主に懐くが、猫は家につくと昔からいうが、その猫がイヌっぽくなっていると。どうも犬は節操もなく飼い主の人間に媚びるが、猫は毅然として常に孤高であるというそんなイメージがある。犬には犬の理由があるがそれは…

死んでも腐らないからだ

友人との日常の会話で、「最近になってアレルギーが出て」という話題が盛り上がる。 盛り上がるというのはどういうことかというと、「わたしも」って人が多いということです。 なんだか最近の乗らなきゃいけない流行りみたいに、花粉症やら食べ物のアレルギ…

桜桃の味は 落語の香り

イランの映画「桜桃の味」を観た。 桜桃の味 ニューマスター版 [DVD] 出版社/メーカー: TCエンタテインメント 発売日: 2019/03/06 メディア: DVD この商品を含むブログを見る 一人の中年の男が自殺したくて、その手伝いをしてくれる人を求めて ひたすら荒れ…

大きいわたしと小さいわたし

なんでそんなことに気づかなかったのか!と思うときがある。 こどもの絵本とか、詩とかあまり関心持ってなかった分野に興味が。 きっかけはこれ スイミー スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし 作者: レオ・レオニ,谷川俊太郎 出版社/メーカー: 好学社 …

赤ちゃんはきっと思ってる、気づけよ、おとな!

考えるときにはことばを使います。 頭の中で思う時だって、ことばで自分と対話している。 赤ちゃんの頭の中はどうなのだろう。 まだおとなと同じ表現することばを持たない赤ちゃんには 頭の中で何が起こってるのでしょう。 まったく無? それともなにか音み…